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氷川霧霞さんが紹介されています。
『ゲームメカニクス』(1)ゲームメカニクスのデザイン
『ゲームメカニクス』(2)創発型と進行型
マキネーションダイアグラムについて重点を置いて書かれている本です。ペトリネットと近く、トランジションやその発火がない記法です。ペトリネットと同じくデッドロックも解析できます。
ペトリネットよりもよりゲームシステムを表現しやすそうです。SBクリエイティブ ダウンロードコンテンツ『ゲームメカニクス』にダウンロードコンテンツがあります。
ゲームメカニクス : おもしろくするためのゲームデザインアーネスト・アダムス, ヨリス・ドーマンズ 著 ; ホジソンますみ, 田中幸 訳 ; バンダイナムコスタジオ 監修 いかにメカニクスをデザインし、テストし、そしてチューニングするか。時代に左右されない、根源的なゲームデザインの原則と実践を伝授。 「BOOKデータベース」より [目次]
「BOOKデータベース」より |
多数決では解決しないということは、ゲームデザインでは重大な問題だと思います。アゴン(競争)のゲームでは、いろいろな問題に適用されるでしょう。
コンドルセのパラドックス
人類はこれまで統治形態に関して豊富な経験を積んでいた。集団の意志決定のためにも数多くの方式が考えられる。 |
1781年、ボルダ勲功爵がフランス科学アカデミーの会員を選挙するために提案したボルダ方式は、各投票者が全ての候補者に、よいと思う順に順位を付け、それぞれの候補者について、ついた順位を全て足し合わす。
候補者3人、A、B、Cがいたとして、Aを一位に付けた人が10人、二位に付けた人が15人、三位に付けた人が20人とすると、A候補は、1×10+2×15+3×20=100点で、結果合計点が最も少ない候補者が選挙に勝つ。
この方法の難点は二人の候補者A、Bがいて、投票者が40人で、うち、25人がBを支持しているとする。
このとき全員に支持されていない、全く話にならない候補者Cを擁立すると操作できる。
Bの支持者はCを三位にすると考えると、Aの支持者は、ただBに勝ちたいだけで、Cを二位に付ける。
すると、A候補は、Aを一位にした人は15人、二位にした人は25人、ボルダ方式では15+50=65点になる。Bは、一位にした人が25人、三位にした人が15人なので、25+45=70点になる。これではAが選ばれてしまう。
もっとも重要な研究がアローの不可能性定理です。
ゲーム、とくにTRPGは、安易に多数決で解決しようとしますが、それにコミットすることは既に、結果に合意していることになります。
イーヴァル・エクランド [著] ; 南條郁子 訳
モーペルテュイが「神の叡智」と信じた最小作用の原理から、解析力学の発展、シンプレクティック幾何へと至る、めくるめく探求の物語。
「BOOKデータベース」より
[目次]
「BOOKデータベース」より
福引きは先に引くべきか?
あとで引くべきか?
という問題が載っています。
100個中1個のあたりがあるとき、
Aさんが、「一番先に引けば1/100の確率だから、先に引く方が有利」という主張をしています。
このとき、Aさんの確率は1/100、すなわち、1%です。
Bさんは、「二番目に引けば、一番目に外れが出ていれば、あとから引く方が有利」という主張をしています。
このとき、Bさんの確率は(99÷100)×(1÷99)です。
(99÷100)は一回目にハズレが出ている確率で、(1÷99)がハズレが取り除かれたあたりの確率です。
分数のかけ算の約分で99は1になりますから、確率計算は、1/100のままです。
博学こだわり倶楽部 編 ; 夢の設計社 企画・編集
成功率、当せん率、合格率…確率を知れば、人生の"ここ一番"で勝てる!ツキも幸運も引き寄せちゃう、身近な「確率」のオモシロ博学!!!
「BOOKデータベース」より
[目次]
「BOOKデータベース」より
僕の中では、消化しきりました。ゲームデザインに非常に役に立つと思います。
思考方法として、シーケンサ図やUML図よりも、腑に落ちます。記号論理学(形式論理学)でも計数的に行列で思考可能になります。
直観的に、プレース、トランジション、トークンと、発火の順序の概念は、シンプルにフローチャートや状態遷移図を整理できます。
ゲームシステムデザインの他、シナリオの構造的な表記方法として非常に有用な可能性を感じました。非常にわかりやすい書籍です。
#引用開始#
このような考え方のなかには本来きわねて哲学的な問題が存在する。たとえば、私は個人的には宇宙は決定的であるという考えに傾いている。すべての活動は宇宙の状態によって予め定められており、ランダムさは存在しない。ランダムさとは、ただ単に宇宙の状態と個々のトランジションについての知識が完全でないことを示しているにすぎない。この意味では、発火可能なトランジションの集合から1つの発火させるトランジションを選ぶということは、モデル化されるシステムのなかで行われることであって、モデルで行われることではない。モデルはシステムに関する完全な情報を表現してはいないからである。
相対性理論…
#引用終了#
Wikiには、情報不足を常に感じます。この項目についても、足りない説明しかなく、Wikipedianとしても限界を感じます。
ロボット工学系の方に聞いたところ、教授が多少触れた程度。
東大の人間工学系の研究所勤めの方には、存在を伝えてお礼される情報。
IT関係の研究者の間では、非常に特殊な分野とされているそうです。
学問的に何処まで広がっているのかわかりませんが。僕的にはかなりの鉱脈に、「犬も歩けば棒に当たる」的にインパクトしました。ベイジアンネットワークや、ゲーム理論、平和学にも、応用可能性を感じます。どうして知られていないのかが気になります。理数系と工学系の壁でしょうか?
上で紹介しているのは非常に入門的な概念で、
↑こちらは、いくらか専門的に解説。
奥川峻史著
本書はペトリネットの基礎から最新の研究までを、ペトリネットの予備知識のない読者にも広く読んでいただけるよう、できるだけ組織的にわかりやすく説明してある。
「BOOKデータベース」より
[目次]
「BOOKデータベース」より
↑こちらは、いくらか情報が古いか、論文収集の失敗を感じます。抑止アークの説明が全く足りないです。抑止アークは一種の拡張であって、必要性は証明されていないようです。
村田忠夫著
[目次]
「BOOKデータベース」より
デッドロック、トラップ(理論用語でゲーム上の意味ではないです)の研究としても、例えば、コナミの遊戯王カードゲームなどや、FEARゲーなどが時々破綻するケース(場合・事象)の明確な説明手法とエラッタの適用、デザイン前のバグのチェックに応用できるでしょう。
僕としても目からうろこで、吃驚の理論です。おすすめ。
印象としては、チョムスキーが毎度概念を変更する理論を、別方面の純粋数学から記述した感じです。圧倒されました。さらに興味がある方にはこちらを↓
熊谷貞俊, 薦田憲久共著
本書は、離散事象システムの動作特徴である並行性、非同期性、非決定性を最も明示的に表現する数学モデルであるペトリネットを中心に、その基礎理論から実システムへの応用までを学部上級から大学院レベルを対象に述べたものである。
「BOOKデータベース」より
[目次]
「BOOKデータベース」より
記念硬貨A、Bがあって、それぞれ表・裏がある。
積の合計 1 | 表B 0.6 | 裏B 0.4 |
表A 0.3 | 積 0.18 | 積 0.12 |
裏A 0.7 | 積 0.42 | 積 0.28 |
積の法則 二つとも表が出る確率 0.18
和の法則 少なくともひとつ表が出る確率 0.18+0.12+0.42 もしくは 1-0.28
これを能力値A、Bがあって、それぞれ成功・失敗がある。
積の合計 1 | 成功B 0.6 | 失敗B 0.4 |
成功A 0.3 | 積 0.18 | 積 0.12 |
失敗A 0.7 | 積 0.42 | 積 0.28 |
積の法則 二つとも成功が出る確率 0.18
和の法則 少なくともひとつ成功が出る確率 0.18+0.12+0.42=0.72
もしくは 1-0.28=0.72
でもいい。
AとBの能力値の平均とすると、(0.3+0.6)÷2=0.45 この解釈はどうおかしいのか。
積0.18が二回足されているので、
(0.3+0.6-0.18)÷2=0.36
または、能力値の平均とすると、
0.72÷2=0.36
つまり、少なくともひとつ能力値A、Bを成功させて、1/2判定をするか、
逆の手順で、1/2判定してから、少なくともひとつ能力値A、Bを成功させればいい。
3つの場合もこの手は使える。
ただし、感覚的におかしい気がする。
普通に計算して、値で判定したほうがいい。
ただし、この方法では、積(つまり、0.18)がどれくらいなのか、わからないので、
能力の平均は、2つの能力共に等価値とした場合に限ります。
参考
[SYS]意図しない合成の典型例
16角形にしたPDFを、イラストレーターCS5で作ったので、UPしておきます。
研究用にお使いください。プルチックは発音が色々あって、Plutchikで検索するか、プルチークなど、外来固有名詞で変わっています。
各部位の長さがわかっているとき、身長を求める方法です。身長が分かっているときの各部位の長さを逆に求めることができます。
マンガ絵などではないようなデフォルメがない絵を書くときや、自分の身長が分かっている時、服のサイズを選ぶときに役に立つでしょう。
腕全体の長さ | |||||
男性 | 女性 | ||||
人数 | 平均身長 | 測定値 | 人数 | 平均身長 | 測定値 |
110 | 170.6 | 72.7 | 107 | 158.6 | 66.9 |
42.61% | 42.18% |
上腕の長さ | |||||
男性 | 女性 | ||||
人数 | 平均身長 | 測定値 | 人数 | 平均身長 | 測定値 |
110 | 170.6 | 30.8 | 107 | 158.6 | 28.4 |
18.05% | 17.91% |
前腕の長さ | |||||
男性 | 女性 | ||||
人数 | 平均身長 | 測定値 | 人数 | 平均身長 | 測定値 |
110 | 170.6 | 24.1 | 107 | 158.6 | 21.9 |
14.13% | 13.81% |
脚の長さ(恥骨の高さ) | |||||
男性 | 女性 | ||||
人数 | 平均身長 | 測定値 | 人数 | 平均身長 | 測定値 |
110 | 170.6 | 85.1 | 107 | 158.6 | 78.9 |
49.88% | 49.75% |
脚の長さ(転子高)大腿骨の付け根の高さ | |||||
男性 | 女性 | ||||
人数 | 平均身長 | 測定値 | 人数 | 平均身長 | 測定値 |
110 | 170.6 | 86.5 | 107 | 158.6 | 80.1 |
50.7% | 50.5% |
膝下(ひざした)の高さ | |||||
男性 | 女性 | ||||
人数 | 平均身長 | 測定値 | 人数 | 平均身長 | 測定値 |
110 | 170.6 | 46.7 | 107 | 158.6 | 42.9 |
27.37% | 27.05% |
足の大きさ | |||||
男性 | 女性 | ||||
人数 | 平均身長 | 測定値 | 人数 | 平均身長 | 測定値 |
110 | 170.6 | 25.3 | 105 | 158.7 | 23.4 |
14.83% | 14.74% |
女の子が高いところのものが取れないとき、全く同じ身長の男の子が同じ高さのものを取れて「ムカッ」と怒る理由がわかりますね。
参考URL
身長別-男女のボディサイズ平均