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 氷川霧霞さんの本です。直接いただきました。
 この場を借りてお礼を述べたいと思います。ありがとうございます。



 「TRPGシナリオ作成の道具箱」を読んで、考えらせられたことです。


 葛藤・結果に対する責任・アカウンタビリティの3つがゲームだとあります。
 これはGMにのみ帰するものであるのか、PLはGMにゲームを与えられるだけでいいのかという疑問があります。


 なぜかといえば、PLはPCのキャラクターの心情を描くからです。これを僕は再演性と呼びます。

 例えば、実例を挙げるととブレイド・オブ・アルカナで、難民のため保護する街をスティグマの力で作った「善きマローダー」がいました。さんざん調べても、「善きマローダー」でした。
 ゲームの通り、PCはマローダーを倒したのですが、PCは生き返らせる「マーテル」のアルカナの力が残っていて、スティグマが天に帰ったあと、生き返らせることができるので、その再演性から、こころみようとしました。
 しかし、このPCは旅の仲間の反対からやめたのです。そう、長いこと一緒に戦っていた仲間への友情をとったのです。

(余談になりますが、ブレカナは「善かろうと悪かろうとマローダーを倒す」ゲームだ。だからそのロールプレイは認められないと、牽強付会までありました。)


 この例から分かるように、葛藤はPCのロールプレイから生じたもので、GMから与えられたゲームではありません。PLのPCの再演性から生じたものです。しかもたまたま「マーテル」のアルカナの消費がなかったという偶然です。
 思うに、葛藤・結果に対する責任・アカウンタビリティの3つをゲームとすることで、GM由来ではないものが、再演性からも生じます。

 馬場氏は、キャラクタープレイヤーへの否定や嫌悪を表明していましたが、それは見かけ上の不愉快さを「ちょっと気持ち悪いからほどほどのノリでやりましょう」と提案すればいいことではないでしょうか。

 肝心の再演性はPCの心情を表現することにあります。それを潰してしまっては。


 GMは準備段階で、葛藤を用意するべきですが、PLもまたPCの再演性から葛藤を見つけ出すことで、GMにも楽しんでもらうような葛藤をGMは肯定してはいかがでしょう。


 もう一点は、PCへの葛藤・結果に対する責任・アカウンタビリティは、僕の言い方では、ストーリーの展開(ドラマツルギー)をPLに委ねるだけのことです。


 PLが葛藤するのではありません。PLは展開が面白くなる選択肢を選びます。この本にあるインスピレーション(ひらめき)を肯定して、選択肢にとらわれない発想を尊ぶべきという節には、核心を突き詰めると隠れているものが見えます。

 楽しむのはあくまでPLであって、PCの再演性において不自然でなければいいのです。

 忙しい日常を送るメンバーの気分を発散させたいとき、プレイ時間が限られるとき、早く終わりたいとき、遠方の友人を久しぶりに囲むとき、闘病で苦しむメンバーを励ますとき、亡くなったメンバーを偲ぶとき、セッションの輪には様々な背景があります。

 その背景の中で、GMはどのような個性的な切り口で、シナリオを準備し、PLも、どのようにセッションを楽しい時間にするかという課題があります。この部分のノウハウが、やはり欲しいところです。

 僕はこれをTRPGで遊ぶことの重要な点だと信じています。

 ですから、TRPGは遊びのコミュニケーションの一つであって、囲む仲間をゲームキカイにする道具ではなく、親睦を深めたり、反目を解消したりする有意義なツールになるのだと思います。

 山北先生の「ゲームマスターガイド」が内容の充実に役立つと思います。



http://trpg-labo.com/trpgtoolbox

 一部、Web配布されています。承認制です。

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◎ ご感想ありがとうございます

詳細なご感想ありがとうございます。

いただいた内容は、本書で扱う対象範囲を大きく超えていますのでコメントしづらいところではありますが、本書の補足をさせていただきたいと思います。

まず本書で扱う対象範囲ですが、シナリオの作成についてです。多少範囲を広く取ると、セッションの内容についてセッション前にマスタが準備することを対象としています。
また、どちらかというとシナリオ作成に慣れていないマスタを主な対象にし、誰でも、素早く、面白いシナリオが作れる、ということを謳っており、これが本書の目指すところです。
ただし、本書の中でも何度も繰り返し書いていますとおり、本書で解説しているシナリオ作成の方法論がTRPGのシナリオのすべてを語っているわけでは*ありません*。目指しているのが上記の通り、誰でも、素早く、面白いシナリオを作れるようになるための方法論ですし、また私の能力的限界も大きく存在していますので、大きく削ぎ落している要素があります。

ですので、セッションの現場でのプレイヤの選択やコミュニケーションの有り様は本書で扱う対象としていません。またTRPGの楽しみのうちゲームとしての楽しみを提供することに絞っています。
ですので、いただいたご感想全体としてみれば、本書を読まれたことをきっかけにBetaさんが考えをめぐらされたことが書かれていると見受けましたし、内容的に本書における主張・方法論と対立するところは殆ど無いかと考えています。

氷川 霧霞 URL 2011/08/31(Wednesday)00:06:14 Edit
◎ こちらも趣旨取り違えの誤解を。

 趣旨取り違えの書き方をしてすいません。
 あくまで、拝読して考え巡らせたことを書いております。
 驚いたのは、ゲームの捉え方の斬新な切り口で、馬場氏の論で問題になっていたところを、削ぎ落して、新しい「氷川さんのアプローチ」になっていることです。
 実践的な価値ある手法論に徹していて、一体これはなんなのかと考えさせられました。それから、この先のアプローチを思い馳せました。
 大変勉強になりました。ありがとうございます。

Beta 2011/08/31(Wednesday)23:57:49 Edit
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