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 マグニフィセント・セブン観てきました。注意※ネタバレあり。

 人物描写を希釈し観客の想像に委ねてしまい、何も深入り詮索せずというのは西部の掟だ。
 やはり事情を明かし語り尽くさないことが流儀で、全体として心意気を見せつけるスタイルは踏襲したのはいいと思った。

 説明不足とつつくのは、流儀が分かっていない指摘だろう。
 つつけば、所詮、汚点だらけの曲者。格好付かない。つつかれないから死ぬのもやむを得ないと命を張れる。格好付く。

 とはいっても、事情説明的なカットインが一切ないのは、最近の作り方の定石から外れていて、唐突な感じは否めない。しかし、事情説明がくどいと、時系列のあらが出てくる。都合上スムーズに仲間になっていくのは、動機付けが軽い感じもするが、正解だと思う。

 ガトリングガンを潰しに行こうとして、グッドナイト(イーサン・ホーク)とビリー(イ・ビョンホン)の長距離支援射撃の腕前に賭けるジョッシュ・ファラデー(クリス・プラット)。
焼かれ滅ぼされたはずの塔は、足がかりの砦になった。このシーンは見事だ。

 英雄には実は陰影があって、手放しに正義漢が悪党を倒すばかりに見えてほしいのだ。
 漏れ出た陰影をエマ(ヘイリー・ベネット)がサム・チザム(デンゼル・ワシントン)の邪魔をして手を下した。
 私怨が果たせなかったことによってこそ、栄光ある、マグニフィセントたらしめた。

 結果論として、唐突に外道に落ちる危うさがあったからこそ、「七人の侍」「荒野の七人」の後継と言いうる際立たせを得た。
 つまり、そこまでしなければ、とてもかつての名作に比肩しうることはできないという算段だろう。

 これは、真摯なリスペクトをした上での製作サイドの挑戦だったと思う。

 つまり見立てるなら、あのガトリングガンの咆哮が、名作への思いを後生大事にする観客の抵抗のようなもの。
 そこに一矢でも報いるという、必死な全力の挑戦を読みとることができずして、そもそも本来の名作の心意気を受け取りきれた者とは言えないのかもしれない。

 名作がパイオニアならば、彼らが拓いた荒野を物語で沃野(ランド)にするべきであって、単なる土芥(どかい:ダスト)に還元してはいけない。子供達に引き継ぐ価値ある遺産なのだ。


 ツッコミどころは、色々あって、たとえば、七人の襲撃の生き残りが電信でボーグに伝えれば、7日間という余裕はない。ポニーエクスプレスの最短記録が八日間を切っているので、西部は意外と馬の時代であっても狭い。
 また、グッドナイトは左利きに見えた。わざわざ、左利きにしている意図がよく分からない。絵面として七人が並んだとき、片翼を押さえる見栄えのためだろうか。時々右利きの所作があるので、疑問が湧く。
 町の人たちの生活が分からない。農産物を得ているのか、鉱夫を相手に商売しているのか。
 鉱山の鉱夫として働く元南軍兵への仕打ちから、ボーグは元北軍のような気がするが、なぜチザムの家族を襲ったのか。整合性がちぐはぐだと思う。
 グッドナイトとビリーは親密すぎる感じで妙に怪しい。笑。

 あんまりツッコミを入れると野暮で、難しく人種がどうのとか色々考えると話ははっきり言って台無しになってしまう。
 とにかく久しぶりに娯楽作として愉しむ余地がある、人に勧めてもおかしくない出来の作品です。とくにガトリングガンが「らしい」ところが好感が持てました。
 ここまで気合いをこめた名作リメイクへのチャレンジ精神には、すごく元気をもらえました。 

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「七人の侍」「荒野の七人」の継承。「マグニフィセント・セブン」が公開されます。
 期待しています。


公式サイトはこちら

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