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 多数決では解決しないということは、ゲームデザインでは重大な問題だと思います。アゴン(競争)のゲームでは、いろいろな問題に適用されるでしょう。

コンドルセのパラドックス

  人類はこれまで統治形態に関して豊富な経験を積んでいた。集団の意志決定のためにも数多くの方式が考えられる。
 しかし1785年、コンドルセ侯爵は、多数決のようなポピュラーな方式も、ときに自己矛盾する結果を生むことを明らかにした。彼の著書『多数決論』(1875年)は人間の行動をはじめて数学を使ってモデル化した画期的な本である。
 そこには今日彼の名を冠してよばれるパラドックスの最初の例が載っている。
 コンドルセのパラドックスとはつぎのようなものだ。
 いま、ある公職にA、B、Cの3人が立候補しているとする。
 これらの候補者を投票者一人一人がランク付けする方法で投票をおこなったところ、投票者の3分の1がA、B、Cの順に順位をつけた別の3分の1はB、C、Aの順、残りの3分の1はC、A、Bの順に順位を付けた。
 したがってAのほうがBよりも上だと判断した人たちは全体の3分の2に当たる多数派を占め、BのほうがCより上だと判断した人たちも(先のグループとは異なるが)全体の3分の2を占めているわけである。
 そこで多数派の意志を集団の意志とみなせばこの結果はつぎのようにいいあらわせる。
 「この集団はAがBよりよく、BがCよりよいと思っている。」すると論理的帰結として「この集団はAがCよりよいと思っている」となるはずだが、実際にはそうなっていない。なぜなら投票結果を見ると、AをCの上位にランクした人たちは全体の3分の1にすぎず、残りの3分の2はCをAの上位にランクしているからだ。じつはこれは多数決がもつ問題点であり、他のやり方ではコンドルセのパラドックスは生じない。


 1781年、ボルダ勲功爵がフランス科学アカデミーの会員を選挙するために提案したボルダ方式は、各投票者が全ての候補者に、よいと思う順に順位を付け、それぞれの候補者について、ついた順位を全て足し合わす。
 候補者3人、A、B、Cがいたとして、Aを一位に付けた人が10人、二位に付けた人が15人、三位に付けた人が20人とすると、A候補は、1×10+2×15+3×20=100点で、結果合計点が最も少ない候補者が選挙に勝つ。
 この方法の難点は二人の候補者A、Bがいて、投票者が40人で、うち、25人がBを支持しているとする。
 このとき全員に支持されていない、全く話にならない候補者Cを擁立すると操作できる。
 Bの支持者はCを三位にすると考えると、Aの支持者は、ただBに勝ちたいだけで、Cを二位に付ける。
 すると、A候補は、Aを一位にした人は15人、二位にした人は25人、ボルダ方式では15+50=65点になる。Bは、一位にした人が25人、三位にした人が15人なので、25+45=70点になる。これではAが選ばれてしまう。

 もっとも重要な研究がアローの不可能性定理です。
 ゲーム、とくにTRPGは、安易に多数決で解決しようとしますが、それにコミットすることは既に、結果に合意していることになります。



数学は最善世界の夢を見るか? : 最小作用の原理から最適化理論へ

イーヴァル・エクランド [著] ; 南條郁子 訳

モーペルテュイが「神の叡智」と信じた最小作用の原理から、解析力学の発展、シンプレクティック幾何へと至る、めくるめく探求の物語。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 第1章 時を刻む
  • 第2章 近代科学の誕生
  • 第3章 最小作用の原理
  • 第4章 計算から幾何へ
  • 第5章 ポアンカレとその向こう
  • 第6章 パンドラの箱
  • 第7章 最善者が勝つのか?
  • 第8章 自然の終焉
  • 第9章 共通善
  • 第10章 個人的な結論

「BOOKデータベース」より

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