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GameDesign 西部劇TRPG開発日誌

[WESTERN]「ブラッディ・ガン」

 

関係

 サンフランシスコから、オーストラリアの西部へ。蒸気機関のない帆船で美しい。海から始まる所が独特です。西オーストラリア、フリマントルの港から物語は始まる。異色西部劇。
 ボロを着て足枷をはめられた囚人と、赤い制服のイギリス兵が、対比されている。マシュー・クイグリーが主人公。スゴ腕ガンマンです。
 マシューは、射撃の腕を買われて、西部から、オーストラリアにやって来た。港で、よくわからない人違いから、コーラという女を助けた。「クレイジー」コーラは同行することになる。病んでいるメガネっ娘のヒロインにちょっと戸惑う。
 牛車で、内陸部へ移動。野営の時の潅木の生え方が太くて曲がっていてオーストラリアっぽい。星座が変わっている。カンガルーも、やはりでてくる。そして、片眼鏡のアシュリー・ピットの部隊に遭遇する。

 牧場主マーストンの牧場は広大。マシューは前金の金貨を受け取る。牧場主は800m先から広告を撃ちぬいた射撃の証明が気に入ったと話し、腕前を見たいといわれたマシューは、射撃を披露する。
 伝説のシャープ。45口径、7gの薬筒、35gの弾丸? (このあたりちょっと字幕と数値が一致していないのであやふやです)、ダブル・トリガー(トリガーが二つある)のレバーアクション・ブリーチローダー、バレルは10cm長い試作品。シャープス・ライフルを改造したようなモデル。
 土埃と風見鶏で風を読み、精密照準器(タンジェント・サイト)で、バケツを撃ちぬく。 

 

変化
 

 牧場主は両親をアボリジニに殺された。犬を殺すという仕事の内容は嘘で、アボリジニ殺しだった。マシューは、牧場主を窓ガラスアウトさせ、もういっぺんふっ飛ばして、仕事拒否。
 手下を使って取り押さえた牧場主は、マシューとコーラを野垂れ死にさせるため、「馬で2日の場所に置いて来い!」と、命令する。

 放置されているときに、ガンベルトをしているのと、放置する奴らが試作品の銃を持っている。ちょっと、頭が悪い。

 二人はアボリジニに助けられる。
 アボリジニは、馬どころか犬も目にしなかったのがインディアンと違います。虫をごちそうしてくるのも独特。槍投げ器を使った槍が主力武器。マシューは、カンガルーの皮で、ローピングを教える。実物の岩絵の前でロケをしているような雰囲気がいい。

 クレイジー・コーラは、コマンチ族の襲撃で、必死に子供を守ろうとして窒息死させたため、ショックを受けた。自分のためにわが子を殺すような女は、いらない、と、旦那のロイにオーストラリアに送られたと語る。

 アボリジニ狩りに遭遇する。マシューの銃の撃発の機構がちょっと不明。着弾してから発射音は後。1.2km先から、2、3秒差の発射音。人馬が同時に崖から落ちるのは迫力があっていい。

 重症を負って、殺してくれと頼むアボリジニ狩りの男に、町の場所と、牧場の場所を聞き出す。「残りは一発だ、有効に使え」と、拳銃を渡す。男はマシューには銃を撃てない。

 マシューはコーラを洞窟に残し、町へ。弾や服などの補充をするが、牧場主の手先に町が襲われる。窓を割って、建物インするのは珍しい。
 コーラは、アボリジニの子供を守って、ディンゴの恐怖と戦った。マシューと町に行き、やってきたアボリジニにコーラは赤ん坊を返す。

 マシューは、牧場主に戦いを挑む。発射音で、誰の銃で発射されたかを感づいて、わざわざ説明するというのは、定番のコンテキストです。色々な仕掛け罠で、手下をやっつけるが、結局、ロープで馬に引きずられて連れていかれ捕まる。
 調子づいた牧場主が、早撃ちの決闘を挑んでくる。が、マシューは早撃ちの名手でもあった。牧場主は、拳銃が苦手だと、勘違いしていた。
 好きじゃないとは言ったが、苦手だとは言ってないと、マシュー。
 憧れるのは勝手だが、ヒコックをナメるな、メじゃない、というリスペクトの感じがいいです。

 牧場主が倒れると、小間使いだった老アボリジニの男が服を脱いで、部族に帰っていく。
 アシュリー・ピットの部隊がくるが、もっと大人数のアボリジニたちが、包囲し、部隊は撤退する。数の暴力には、数の暴力か。

 マシューは、コーラの機転で、元夫のロイ・コップと名乗って、港の事務所をやり過ごす。どうやら、ココロが回復したコーラ。
 彼女とキスしてラスト。

 

解釈

 オープニングのガンベルトのカートリッジ・ループが特徴的で、印象に残る。薬莢が長いライフル弾で、口径は45口径ピストル弾という見ただけでおどろくカートリッジ。
 歩いていると、アリが入り込んできて噛まれるのはオーストラリアっぽい。

 当時の女性のビクトリア朝風ドレスは、一度転ぶと起き上がるのが非常に大変で、男が手を貸すのは定番のコンテキスト。

 ノミやシラミなんかを取る仕草もいい。
 南半球なので、星座がわからなくて、道に迷うというのは、良い。感心するアイデア。 人の迷いや、導きを失った感じの象徴かもしれない。

 コーラのココロの回復が、物語的に自然で納得できる。このテーマが、非常によく描かれていた。

 



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